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旅館業・特区民泊・新法民泊、3つの制度の違い

2026公開日 更新日

日本で宿泊料を受けて人を泊めるには、主に旅館業法の「許可」、国家戦略特区法に基づく特区民泊の「特定認定」、住宅宿泊事業法(民泊新法)の「届出」という三つの制度があります。営業できる日数だけでなく、不動産を売却したときに事業者の地位を引き継げるかが大きく異なります。

COMPARE THE SAME SCOPE

3制度を同じ基準で比べる

名称が似ていても、根拠法、営業日数、宿泊単位、事業者変更の扱いは別です。

旅館業
旅館業法の許可。年間営業日数の上限なし。2023年12月13日以降、事業譲渡は行政の事前承認を受ければ営業者の地位を承継できる。
大阪の特区民泊
国家戦略特区法の特定認定。年間営業日数の上限なし、1回の利用は2泊3日以上。経営者が変わると新たな特定認定が必要で、大阪市は2026年5月29日に新規受付を終了。
民泊新法
住宅宿泊事業法の届出。年間180日以内で、自治体条例による追加制限あり。事業者変更は旧事業者の廃業届と新事業者の新規届出が必要。

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旅館業法の「許可」とは、どんなものですか

ホテル・旅館・簡易宿所などを営むための許可です。年間365日、日数の上限なく営業できるのが最大の利点で、本格的に収益を目指すなら中心になります。2016年の規制緩和で、宿泊者数10人未満の簡易宿所は客室延床面積を1人当たり3.3㎡以上とする基準が設けられ、小規模な建物でも検討しやすくなりました。設備や運営方法の要件は自治体・物件ごとに確認が必要です。厚生労働省の旅館業法Q&Aも参照してください。

02

住宅宿泊事業法(民泊新法)の「届出」とは

一般の住宅を使って宿泊サービスを提供するための、届出制の仕組みです。許可より手続きが軽い一方、年間の営業日数が180日までに制限されます(毎年4月1日正午から翌年4月1日正午まで)。また、条例によって地域や期間が追加制限される場合があります。家主が不在となる形では、原則として登録された住宅宿泊管理業者への委託が必要です。詳しくは観光庁の民泊制度ポータルで確認できます。建物の活用は遊休不動産・築古ビルを宿泊事業に活かすも参照してください。

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大阪の特区民泊は180日までですか

いいえ。特区民泊そのものに年間提供日数の上限はありません。大阪市では1回の利用を2泊3日以上とする必要があります。180日上限は住宅宿泊事業法の制度です。両方を同じ住宅で重複して行う場合は両制度の制約が同時にかかり、180日を超えて営業できません。大阪市は2026年5月29日に特区民泊の新規受付を終了しましたが、既認定施設は従来どおり営業できます。大阪市の手続案内で最新情報を確認してください。

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消防・建築の要件も、要りますか

許認可と並んで、消防と建築への対応が要ります。消防では、自動火災報知設備や消火器、誘導灯、避難経路の確保などが求められ、これが実務上の大きな関門になることが少なくありません。建築では、事業用の建物を宿泊向けに変えるなど、一定規模以上の用途変更で建築確認の手続きが必要になる場合があります。物件によって要件が変わるため、早めに所管窓口へ確認しておくと計画が崩れにくくなります。

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許認可の取得は、誰に頼めばよいですか

許認可の申請書類の作成は、行政書士が扱う専門領域です。運営代行会社に相談する場合も、実際の申請は提携する行政書士と連携して進めるのが通例です。自治体ごとに独自の上乗せ条例や運用ルールが定められていることもあり、地域の実情に通じた専門家と組むことが、遠回りを避けることにつながります。

FAQ

よくある質問

旅館業・特区民泊・民泊新法は何が違いますか?

旅館業は許可、特区民泊は特定認定、民泊新法は届出です。旅館業と特区民泊には年間営業日数の上限がなく、民泊新法は年間180日以内です。大阪の特区民泊は1回2泊3日以上という条件があります。

特区民泊にも180日制限がありますか?

ありません。大阪市の特区民泊は年間提供日数に上限がなく、1回の利用が2泊3日以上です。180日上限は民泊新法に適用されます。両制度を重複して使う住宅には両方の制約がかかります。

不動産を売れば許認可も買主へ移りますか?

移りません。特区民泊は経営者変更時に新たな特定認定、民泊新法は旧事業者の廃業と新事業者の新規届出が必要です。旅館業は事業譲渡について行政の事前承認を受ければ営業者の地位を承継できる制度があります。

消防・建築の要件はありますか?

自動火災報知設備・消火器・誘導灯・避難経路などの消防対応が求められ、用途変更では建築確認が必要になる場合があります。物件と自治体により要件が変わるため早めの確認が重要です。

許認可の取得は誰に頼みますか?

申請書類の作成は行政書士の専門領域です。自治体独自の条例や運用もあるため、所管行政機関と、地域に通じた行政書士等へ個別に確認するのが安全です。

どの許認可が必要かは、建物と運営形態、そして地域のルールの掛け合わせで決まります。始める前に、この三つをそろえて確認しておくことが、いちばんの近道です。